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食品残渣は宝の山! リサイクル飼料と特殊豚で類を見ない経営体制に

食品残渣は宝の山!
リサイクル飼料と特殊豚で類を見ない経営体制に
大阪府・泉佐野市 ㈲関紀産業 (02年4月号)
 
 それは、環境問題への対応から始まった。浄化槽を設置する際に、府の強引な勧めでメタン発酵処理施設を構えたのが18年前。その後、豚価は下がる、生産費は上がる、ばく大な投資の返済はある。実質的な赤字経営だった。
 
「普通にやっててもダメだ」
 
 廃業の二文字まで視野に入っていたが、㈲関紀産業社長の川上幸男さんは経営方針の根本的な転換に着手した。飼料費を下げるために、リサイクル飼料を自家配合する。泉佐野市は大阪の大都市圏の郊外に位置し、食品工場や給食施設などが多い。そのような事業体から出る均質な食品残渣に目をつけた。リサイクル飼料の基本は、パン、うどん、うどん生地、ラーメンといった小麦を原料とする製品。それに、蛋白源や繊維性の食品残渣も入手している。
 
 もちろん、回収した食品残渣をそのまま豚に与えるわけではない。収集した残渣は成分分析してあり、不足する栄養成分は単味で添加して補っている。養豚用飼料として使える配合割合、つまり、関紀産業の飼料レシピが出来上がっている。
 
 飼料化に際しては、まず、材料は熱をかけて乾燥と同時に殺菌する。次に、豚に害がない細菌による発酵処理を施す。この作業によって、飼料の保存性と豚の嗜好性が向上する。そうして配合割合も栄養成分も調整された、立派な養豚用飼料ができる。
 
 残飯は品質が一定しないため、飼料としては使えない。取引相手はこのような残飯も処理してほしいわけだが、養豚生産側としては引き取りにくい。そこで、メタン発酵装置の出番だ。使えない残渣はメタン発酵の材料にしてしまう。メタンを取り出して、飼料製造の乾燥工程のエネルギー源にすれば、残飯も立派な資源だ。こうして、残渣をまとめて引き取る形で、ランニングコストの削減と有利な条件での取引が可能になった。
 
 豚は肉質重視でバークシャーの血を導入している。現在、WLBの三元交配からWLBDの四元交配にシフトしている最中だ。麦主体の飼料で育った黒豚の血を受け継ぐ豚だ。肉質的に優れていることは推して知るべし。卸売り業者の評判も良く、有利販売にもつながっている。
 
 また、業者との残渣を通じたつながりを活かして、取引相手への直接販売も行う。毎週日曜日に開催されている田尻漁港での朝市でも、一般消費者に小売販売している。
 
 農場の作業は、残渣の回収、飼料調整・配合、豚の飼育、直販、堆肥の配布など非常に多いため、働き手は川上さん夫妻と息子さんに、従業員四名の大所帯。これで母豚90頭の経営が成り立っている。規模のわりに大所帯だけど? そのあたりを中心に、関紀産業の経営を次号で詳しく紹介する。
 
 
食品残渣は宝の山!
大阪府泉佐野市 ㈲関紀産業・川上幸男さん (02年5月号)
 
 現在、大阪府の養豚農家の戸数は6軒。都市部の人口密集地帯で、地代は高い、人件費は高い、飼料基地から遠く生産費が高い、と日本の養豚業が抱えている諸問題の縮図を見るようだ。また、いわゆる牛肉商圏で豚肉が軽視される風潮もある。おおよそ養豚には向かない地域で、それが前述の数字にあからさまに表れている。
 
 しかし、この6軒の各農家の経営は逆境に立ち向かうべく、それぞれに特徴的な体制がある。泉佐野市で養豚経営を行う川上幸男さんの農場では、食品残渣を収集し、自家配合した飼料での肉質重視の肉豚生産に大きな特徴がある。都市近郊の地理を活かしながら、有利販売を試みる、川上さんのリサイクル養豚経営を紹介しよう。
 
逆境からのリスタート
 
 川上幸男さんの養豚家としてのあゆみは、決して順風満帆ではなかった。時代の要請から農場に汚水処理施設を敷設する必要に迫られたことが大きな転機となった。大阪府から、補助金なしで曝気槽を建てるか、補助金付きで曝気槽+メタン発酵槽を建てるか、川上さんの持ち出しは同じだ、さあどうする、と持ちかけられた。もちろん曝気槽だけでも補助金は出るのだが、川上さんいわく「不勉強やったんや。だまされて」後者を選んだ。
 
 施設を建設したのが18年前。すでに豚価は下がる一方の様相を呈していた。手元には母豚120頭規模の養豚農場と多大な借金。施設の原価償却もままならない。
 
 だが、「俺が決めたことや」と奮起して、経営の抜本的な見直しをする。世間はすでに廃棄物処理でお金が動く状況になっていた。食品残渣を豚舎汚水とともにメタン処理してエネルギーを得ることは当初から想定していたが、「汚水“9”に対して残渣“1”を処理するのも、汚水“1”に対して残渣“9”を処理するのも一緒」との発想から、近隣の食品残渣を有効利用する方針に取りかかる。
 
 都市近郊の泉州地域は食品コンビナートを備えており、まとまった数量の食品残渣が手に入る。豚の飼料として利用できる食品残渣を収集して自家配合するとともに、利用できない残渣を処理すれば、取引相手から副収入が入るし、飼料費の節減もできる。飼料用だけを収集するのではなく、「餌にしますから」と言って食品残渣を全部まとめて引き取ることがポイント。
 
豚の飼料として欲しい分だけを引き取ったのでは、取引相手にメリットがないので契約にならない。全ての残渣を回収して、豚の餌、メタン菌の餌、堆肥の分解菌の餌という具合にリサイクルする。
 
 かくして、経営を苦しくしたメタン槽を有効利用し、地域を巻き込んで、徐々に経営体制を整えていった。
 
肉質重視のリサイクル飼料
 
 食品残渣は近隣の食品工場や給食施設から入手している。パン、うどん、ラーメン、うどんやラーメンの生地などの小麦粉から製造されたものが主な炭水化物源、ちくわや薩摩揚げといった練り物や鰹節のだしがらが蛋白源、飲料メーカーからの茶かすが繊維源となる。その他に、ケーキのスポンジは炭水化物源としてだけでなく、含まれるバターが脂肪源だ。これらの中で、パンは安価ながら購入しているが、基本的には無料あるいは収入になっている。
 
 要は、川上さんから「ください」とお願いする時には購入費が発生し、相手から「引き取ってください」とお願いされれば収入になるということだ。この交渉が難しいところで、川上さんは当初、商工会議所に「メタン槽で生ゴミの有効利用ができるけど…」と持ちかけて、取り引き相手が現れるのを待った。
 
一度契約を取り付けてしまえば、あとは口コミで残渣が集まるということだ。難しいのは、廃棄物処理業者ではないので「処理料」として計上すれば違法となる。経理上は、リサイクルの「協力金」として副収入に計上しなければいけない。廃棄物処理と食品残渣リサイクルでは立場が全く異なる。
 
 そのような「待ち」が重要になるので、飼料は流動的だ。各材料の成分分析を家畜保健所で行い、飼料設計する必要がある。前述のような飼料原料は、組成が単純かつロット間で安定していて、余計な味付けがない。それにしても、養豚飼料として使いやすい残渣をよく集めたものだ。
 
 自家配合する飼料は、15~30㎏の子豚用、30~70㎏の子豚用、仕上げ用の三種類。配合は、15~30㎏の子豚用がパン・大豆タンパク・クリープ(森永乳業㈱)・グリットコーン・鰹節かす・ケーキ、30~70㎏の子豚用がパン・グリットコーン・生地・鰹節かす、仕上げ用がパン・生地・ちくわといった具合。これにビタミンやミネラル、アミノ酸などを単味で添加する。
 
 ちなみに、クリープはコーヒーに入れる製品だが、砂糖50%、脱脂粉乳25%、植物油脂25%と組成が単純で嗜好性アップと油脂添加の目的で使える。封袋が破損したものを工場から入手できれば安価だ。グリットコーンはコーンフレークの落ち粉だから、トウモロコシの加工品。
 
 川上さんの農場では、最終段階の飼料を肉豚用ではなく仕上げ用と称している。言葉だけのものではなく、蛋白源に大きな違いがある。仕上げ前の段階では青魚の鰹を使い、仕上げ段階では白身魚由来の練り物を使う。
 
そうすれば肉の臭みがなくなる。「日本の豚肉が臭いのは、肉豚用飼料に鯖かすを使うからや。壁でも粗壁と仕上げ壁やったら仕上げの方が高い。高こうても白身の魚粉使わな」というのが川上さんの考えだ。
 
飼料の発酵で保存性確保
 
 リサイクルといっても、収集した残渣をただ混ぜれば餌になるというわけではない。クリアすべき問題がいくつもある。
 
 まず、水分が多すぎるので乾燥させる。前述のレシピで材料を混合して、乾燥、粉砕する。ところが、保存しやすい水分含量まで乾燥させると、粉になってしまう。パンやうどんは小麦ではなく小麦粉になってしまい、埃になるばかりで飼料としては使いにくい。これを飼料化するには、リキッドフィーディングやペレット化が考えられるが、それではさらなる設備投資が必要になる。
 
 そこで、川上さんは飼料のつなぎと保存性確保のために菌を利用している。乾燥させた飼料にうどんを混ぜて20~30%に水分調整してから発酵させる。川上さんは一次発酵する菌は「EM菌みたいなもん。単体の菌じゃなかったら何でもええ」と言う。また、乳酸菌と酵母菌での発酵を重ねて、嗜好性も向上させる。完成した飼料を手に取ってみると、少し酸味のあるにおいが食欲をそそる。粉(こな)ではなく粒(つぶ)になっていて、これならば豚が食べられるというものが出来上がっている。
 
 この餌は3~4日は日持ちする。日曜日を除いて毎日、残渣の回収、飼料の製造を行っているので、農場で数日使う分を作れば十分だ。飼料給餌に機械は入れていない。リサイクル飼料で経営している限り飼料内容が常に流動的なので、融通が利かない機械は使わない。
 
メタン槽のキャパシティと使い道
 
 回収した食品残渣のうち、主に生ゴミはメタン菌の餌になる。生ゴミと豚ふんの一部は、成分調整のために茶かすと混ぜられて酪酸発酵された後、液状成分がラインでメタン槽に移される。
 
残渣を回収してメタンにして使うことは当初から構想にあったが、方針変換からはメタン槽の仕事が増大してしまった。そこでまず始めたのは、メタン槽のキャパシティを知ること。耐久性の安全域を広くとっているメーカーのカタログどおりに使っても、設備の稼働率が低く、あまりに非効率だからだ。
 
 半年間、pHや温度を調べながら、投入する残渣の量を増やしていった。一日に80~100m3の設定で組み立てた配管類を破損、修理しながら調べていくと、投入量のキャパシティ、つまり処理量の限界が判明した。また、一日に400m3のメタンガスが得られることも分かった。
 
この容量は、農場全体の熱源として利用できるほどだ。実際に、かつては農場にも使っていたが、熱が特に必要な冬季にメタン発酵が不安定なことから、現在は飼料調整の乾燥機のエネルギー源として用いている。
 
飼料に合わせた肉豚生産
 
 現在の規模は、母豚90頭規模の一貫経営で、肉豚はWLBDの四元交配だ。一般的な交配ではないが、リサイクル飼料と肉質重視の両方を最大限利用するための豚だ。
 
 雌系は大ヨークシャーの雌のみを飼養し、ランドレースの血は精液で導入して人工授精する。雄系ではバークシャーの雌だけ。デュロックの雄も以前使っていたために残っているが、今後は完全に人工授精の体制にする予定だ。
 
 川上さんが「不細工でしょ。不細工でええのよ」と言う豚は、発育は悪いがおいしい、そういう豚だ。不細工というのは、後駆が発達していないからだが、「ももが一番まずい、安い。和牛とホルスタイン見てみ。和牛は逆三角やろ。どっちがおいしいんや?」との言葉には信念がある。
 
 この豚を8カ月齢で出荷する。川上さんは、豚の飼養技術の蓄積から初回種付の八カ月ごろであることを根拠に、この時期が豚として安定した時期と考えている。鹿児島黒豚の出荷月齢がその裏付けだ。最近では肉じまりのよい豚肉が好まれる。肉じまりをよくするためには、飼料ではなく「日にち」しかないと地鶏を例に挙げる。
 
 出荷時体重は、枝肉重量で約75㎏。等外では困るが、大阪市場では大きめの枝肉が好まれる。八カ月齢で枝重75㎏での出荷は、止め雄にDを使って市販の配合飼料で肥育したのでは不可能だ。配合飼料を購入して使ったのでは、生産効率重視にならざるを得ない。しかし、川上さんの農場では、豚が餌を食べれば食べるほど、リサイクル「協力金」が収入として入ってくる。他がまねできない、リサイクル養豚ならではの肉質重視の肉豚生産、川上ブランドが確立している。
 
 肉質の豚が関西で有利販売につながるか? という疑問があったのだが、昨今の健康志向によって、豚肉の需要が伸びているそうだ。また、牛肉よりもさっぱりした豚肉を求める声もあり、差別化販売が行いやすい地盤に変わってきているそうだ。
 
肉質研究会で切磋琢磨
 
 川上さんは全大阪養豚農業協同組合の副組合長の立場にあり、大阪市中央卸売市場南港市場(以下、大食)で半年に1回「肉質研究会」を開催している。この研究会は、共進会のようにイベントのために肉豚を仕上げて競争するのではなく、平素から出荷している肉豚の分析、協議を行うもの。
 
14回の開催を経て、以前は全国で最低レベルだった大阪産の豚の肉質は全国トップレベルになったと川上さんは語る。都市近郊養豚の生き残り策として、肉質での競争を取り入れているのだ。また、肉質研究会と銘打って組織化することで、肉質分析や飼料分析も依頼しやすくなった。
 
 最近では大阪だけでなく京都の養豚家も参加するようになった。
 
 現在、「近畿はひとつ」という方針で、研究会を大食に譲り渡す方向で話をしている。
 
 セリのある大阪市食肉市場では肉質重視の豚を取り扱う。中値取引の地方の市場では歩留まり重視の豚を扱う。そこで、地方から都市部に歩留まりのいい豚が、都市部から地方に肉質重視の豚が流通する。そうすれば、生産の分業と取引の安定化ができ、バイヤーの保冷車が無駄なく運転する、というのが川上さんの構想だ。全大阪養豚農業協同組合より、売買の中心である大食を中心にした方が事業として円滑に進むだろう。あとは大食がどう反応するか、だ。
 
残渣回収ルートを利用した直販も
 
 リサイクル飼料による自家配合飼料だけでなく、そのルートを活かして豚肉の直接販売も行っている。日曜日には田尻漁港で行われる朝市にも出店し、個人消費者との対面販売も行う。
 
 個人消費者、企業の食堂、学校給食、その他の施設などのように販路にバラエティがあると、ロースやバラなどの売れ筋でなくても直販ができる。例えば、日曜朝市は質のいい売れ筋部位、質より量の学校給食にはモモ、企業の給食ならちょっと質の落ちるロース、という具合だ。また、川上さんが「一番うまい」というウデは、焼き豚にして日曜朝市で売る。
 
 直販は一週間に5~6頭程度とのことだが、今後は減らしていくつもりだ。当初は利幅を目当てに始めた直売だったが、良質の豚肉を生産して高値で取引して、販売は販売のプロに任せた方が得策との考えを持つようになった。また、販売担当になっている息子さんに農場の仕事を任せていく算段もある。
 
 ただし、直販そのものはやめない。最低でも3頭は直販する方針だ。これは、農場で生産した豚肉の肉質を自らの目で確認することが第一の目的。対面販売からは、消費者のニーズを直接聞くこともできる。そして、直販していることをアピールして取引先のパッカーを牽制するのが第二の目的だ。自分の肉を見ていなかったら、安く買いたたかれる。それを防ぐための直販だ。
 
環境対策とリサイクルの収益性
 
 ふん尿処理は、前述のような経緯で充実している。残渣をメタン発酵した消化液と豚舎汚水を混合し、凝集剤を使って凝集した後で固液分離する。ここで、豚舎に敷いているオガコが重要で、これが核になって凝集が進む。これも新しい機械を入れて研究を重ねた成果だ。液成分は曝気槽で浄化し、処理水は河川放流している。
 
 固形分は堆肥舎へ。残渣の余剰も直接堆肥舎で堆肥にする。例えば、練り物のように高蛋白のものはメタン発酵には向かず、残飯のようにさまざまな成分が混じったものの方が栄養バランスがよくて向いているそうだ。
 
 堆肥舎には、豚舎排せつ物と食品残渣が持ち込まれ、強制通気と半月に一回の切り返しによって、2~3カ月発酵させる。排せつ物と残渣の割合は一定しないし、発酵期間も短いので、成分は不安定かつ完熟していない堆肥だ。これを近隣の耕種農家に無料配布する。
 
場合によっては、田畑が空いている期間に散布する。完熟でなくても、それが分かっていれば堆肥として有効利用できる。残渣リサイクルで収益が出るから、堆肥で収益を取る必要はない。一般的には、堆肥を売ろうとするから品質が問われ、そこに資金を投入する。「クソに金かけとったらアメリカには勝てんで」、正論だろう。
 
リサイクルは個人でやるもんじゃない!
 
 川上さんの食品残渣を飼料としてリサイクルしている経営の収支を少しだけ紹介しよう。まず、食品残渣のリサイクル「協力金」は、農場で働く7名の人件費と、飼料調整に必要なリフト代、収集のためのトラック代ぐらいはまかなえるそうだ。
 
 また、飼料費は人工乳や単味で購入するものもあるので、肉豚一頭当たりで約6,000~7,000円。一般的な数字と比べるとはるかに削減されている。
 
 リサイクル飼料が廃業まで考えた経営を建て直した。また、老朽化した豚舎の改築にも着手するという。改築はするが、規模拡大は考えていない。増頭しても、繁殖部門が一人で扱える120頭規模まで。「川上さん、増頭してくれ、って頼まれるぐらいがちょうどええんや」との言は、有利販売の基本だ。増頭すれば相場を下げ、排せつ物の処理に困る、というのが養豚業の現状と川上さんは考える。
 
 残渣の収集、処理、メタン発酵、リサイクル飼料の調整、堆肥舎、いずれも大がかりな施設が必要になる。川上さんは、リサイクルは個人経営でやるもんじゃないと言う。
 
有志を募り、地域で飼料調整機械をまとめた飼料基地を建てて、共同運営するべきと考えている。飼料に使えない残渣の処理はメタン槽でエネルギーに。メタン槽がなくても、豚ふんと一緒に堆肥化すれば問題ない。できれば自治体を巻き込む。組織化すれば、個々の出資は小さくなり、材料の調達が容易になって運営が安定する。
 
 都市近郊の養豚場はたくさんある。大阪、東京に限らず、全国どこにでも近郊には食品工場がある。川上さんの「なんでみんなリサイクルやらへんの。食品残渣は宝の山や」との言葉の裏には、個人で事業を進めた苦労と、苦労の末につかんだ現状の経営がある。昨年のリサイクル法の制定によって、食品残渣はますます利用しやすくなった。川上さんが取り組むリサイクル養豚。これは先進事例ではなく、現在すでに稼働している成功事例にほかならない。
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ゆうちょ銀行 849,624,689円(92,735件)

 
黒柳徹子です。(2013年12月)

1984年に私がユニセフ親善大使になってから、
たくさんの皆さまが、私を信頼してくださって、
子どもたちのために募金をお送りくださっていることに、
改めてありがとうを申し上げたいと思います。
30年の間に、50億円というものすごくたくさんのお金を皆様からお送りいただきましたことに、
心からお礼を申し上げます。
前にも申しておりますが、募金をしてくださった方に
「ありがとう」の御礼のお手紙をお出ししていないのは、
80円の切手を貼ってお礼をお出しすると、
その分のお金で子どもたちが救えるので、
その分も子どもたちのために使いたいと思っているので、
お礼状はお出ししておりません。


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